特集 xって、なに? 第7章 /全9章

答えは、名札つきで書く

計算して「15」が出た。
この 15 は、
なにの 15 ?

計算が終わったところで、ほっとしてしまう気持ちはわかるよ。でも、最後に1つだけ、名札を戻す仕事が残っているんだ。

1. 代入するとき:どっちに入れる?

針金(1 m で 3 g)の式 y=3x を使う、2つの問題を比べてみよう。宣言はどちらも同じ。

問題A 問題B
問い 長さ 8 m の針金の重さは? 重さ 45 g の針金の長さは?
わかっている数 8(m)→ 長さ → x 45(g)→ 重さ → y
式に入れる y=3×8=24 45=3x
求める y=24 x=45÷3=15
答え(名札つき) 24 g 15 m

問題Bで、45 を x に入れてしまうと、y=3×45=135 になる。これは「長さ 45 m の針金の重さ」で、聞かれていることとちがうね。

発見単位を見る。45 の単位は g。g は重さ(y)の単位だから、45 は y に入れる。

2. 答えるとき:名札と単位を戻す

問題Bで、x=15 が出た。ここで終わらずに、「15 は、何の量だっけ?」と、名札を見直す。

予想y=3x(x は針金の長さ(m)、y は重さ(g))で、y=45 のとき x を求めて、x=15 になった。答えは?

答えを書くときは、問いに合わせた文にしておくと、もっとはっきりする。

重さが 45 g の針金の長さは、15 m です。

「x=15」とだけ書くより、ずっと意味が伝わるね。

3. 代入と答えの、取りちがえやすいところ

よくある取りちがえを見てみよう。

取りちがえ どうなる 防ぐには
重さ 45 g を x に入れる 長さ 45 m の針金の重さを求めてしまう 単位と名札を見て、x と y のどちらか決める(単位が同じ量どうしなら、名札で決める)
求めた x を、そのまま「重さ」と答える 「15 g」と書いてしまう 答える前に、x の名札(長さ)を見る
単位を書かない 「15」だけでは、何かわからない 名札つきの文で答える

4. 最後の確かめ:場面に戻す

答えを書いたら、場面に合っているかを、もう1度ふり返る。

数だけでなく、場面の言葉で確かめる。これが、「確かめる」の段階だよ。

やってみよう

針金(1 m で 3 g、x = 長さ m、y = 重さ g、式は y=3x)で、つぎの問いに、名札つきで答えよう。

  1. 長さ 12 m の針金の重さは?
  2. 重さ 6 g の針金の長さは?
  3. 長さ x が 20 m のとき、y は? また、y が 90 g のとき、x は?
答え

1. x=12 を入れて、y=3×12=36。重さは 36 g。
2. y=6 を入れて、6=3x より x=6÷3=2。長さは 2 m。
3. x=20 のとき、y=3×20=60。y が 60(g)。y=90 のとき、x=90÷3=30。x が 30(m)。

まとめ

  • 代入するときは、数の名札と単位を見て、x と y のどちらに入れるかを決める(単位が同じ量どうしなら、名札で決める)。
  • 答えを書くときは、名札(何の量か)と単位をつけた文で書く。
  • 最後に、答えを場面に戻して、おかしくないかを確かめる。

どう考えた?

計算の結果が「x=15」だったとき、答えを「15」だけにしないで、名札つきで書くのはなぜだろう。自分の言葉で説明してみよう。

説明の例を見る

「15」だけでは、何の量か、単位は何かがわからない。x は針金の長さ(m)だから、「15 m」と書けば、問いに答えたことになる。数だけだと、「15 g」と読み違えられてしまう。

数学ではどう考える?
  • 数学的な答えと、場面の答え:45=3x を解いて x=15 としたのは「数学の答え」。それを「重さ 45 g の針金の長さは 15 m」と場面の言葉に戻すのが「場面の答え」。この2つをつなぐことを、数学的モデリングという。
  • 解の検証:得られた解が、場面にふさわしい値かを確かめる(針金の長さが負の数になっていないか、など)。これは変域の考え方につながる。
  • 量と数の区別:式の中で扱う x、y は「数」。答えの中では「量(数と単位のセット)」。この往復を意識すると、単位のまちがいが減る。

この章で、できるようになったこと

  • わかっている数を、x と y の正しいほうに入れられる
  • 答えを、名札と単位つきの文で書ける

前の単元・次の単元

  1. 前に学ぶ単元文字の式
  2. いまの単元比例と反比例(中1)
  3. 次に学ぶ単元1次関数

関連する単元

分野のつながりは ④関数 のページで見られるよ。