よくある間違い
まちがいには、よくある「型」があるよ。なぜそう書きたくなるのか、どう確かめれば気づけるのかを見ていこう。
形の取りちがえ
つまずきやすい段階:「おく」
気づくコツ:表で x を2倍・3倍したとき y がどうなるか、x=0 のとき y はいくつかを見ると、どの形でおけるかがわかるよ。
2乗に比例するのに、比例として計算してしまう
こう書いてしまう:1秒でおよそ 5 m 落ちるから、4秒では 5×4=20 m
なぜそう書きたくなる?中1の比例に慣れていて、「x が4倍なら y も4倍」と考えてしまう。問題文の「2乗に比例」を読み落としている。
どう確かめる?表で x が2倍のとき y が何倍かを確かめよう。4倍なら y=ax²。2乗に比例するなら、4秒は1秒の 4²=16倍の距離になるはず。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 001/x・y の値 001/グラフから式へ 001/変域 001
x と y の取りちがえ
つまずきやすい段階:「入れる」
気づくコツ:代入する前に「x は何の量、y は何の量」と言ってみよう。おく の1文にもどると迷わないよ。
x と y を逆に代入してしまう
こう書いてしまう:x=2 のとき y=12 なので、2=a×12²
なぜそう書きたくなる?問題文に出てきた順に数を入れてしまう。y=ax² の左側が y であることを見ていない。
どう確かめる?「2. おく」の1文にもどって、x と y が何の量かを言ってみよう。y=ax² の左に入るのが y、x² の所に入るのが x だよ。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 010/y=ax² の場面 011/a とグラフの形・いろいろな関数 010
a を求める計算のまちがい
つまずきやすい段階:「求める」
気づくコツ:求めた a を、はじめの組に戻して成り立つか確かめよう。
a を y÷x で求めてしまう
こう書いてしまう:x=2 のとき y=12 なので、a=12÷2=6
なぜそう書きたくなる?比例 y=ax のときの「a=y÷x」の習慣が残っている。
どう確かめる?求めた a で式を作り、はじめの組に戻してみよう。y=6x² に x=2 を入れると 24 で、12 にならない。y=ax² では a=y÷x² だよ。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 001/x・y の値 003/グラフから式へ 001/変域 003
x²=9 の答えを x=3 だけにしてしまう
こう書いてしまう:x²=9 より x=3
なぜそう書きたくなる?2乗して 9 になる数を、正の数だけ思いうかべてしまう。
どう確かめる?(-3)² も 9 になるね。式だけのときは、x=3、x=-3 の2つ。場面の問題なら、そのあとで場面に合う方を選ぼう。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 001/x・y の値 003/グラフから式へ 001/変域 003
交点を求める2次方程式で、移項の符号をまちがえる
こう書いてしまう:x²=2x+8 を移項して、x²+2x+8=0
なぜそう書きたくなる?右辺の項を左辺に移すとき、符号を変えるのを忘れてしまう。
どう確かめる?移項すると符号が変わる。x²-2x-8=0 だね。求めた x を、もとの2つの式に入れて確かめると気づけるよ。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 001/x・y の値 003/グラフから式へ 001/変域 003
2乗の計算のまちがい
つまずきやすい段階:「使う」
気づくコツ:x² は x×x。(-3)² は 9、-3² は -9 だよ。2倍ではなく、同じ数を2回かけるよ。
(-3)² を -9 にしてしまう
こう書いてしまう:y=2x² で x=-3 のとき、y=2×(-3²)=2×(-9)=-18
なぜそう書きたくなる?「-3 の2乗」を「3 の2乗に - をつけたもの」と読んでしまう。かっこを書かずに -3² と書くと、2乗されるのは 3 だけになる。
どう確かめる?x² は、x が正の数でも負の数でも 0 以上になる。a が正の数なのに y が負の数になったら、代入した所のかっこを見直そう。(-3)²=(-3)×(-3)=9 だよ。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 002/x・y の値 001/グラフから式へ 004/変域 001
x² を 2x(2倍)と計算してしまう
こう書いてしまう:y=5x² で x=4 のとき、y=5×(4×2)=40
なぜそう書きたくなる?「2乗」の「2」を見て、2倍と取りちがえてしまう。x=2 のときは x² も 2x も 4 になるので、まちがいに気づきにくい。
どう確かめる?x² は x×x。4² は 4×4=16 だよ。x=3 で x² と 2x をくらべると、9 と 6 でちがうね。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 002/x・y の値 001/グラフから式へ 004/変域 001
ax² を (ax)² と計算してしまう
こう書いてしまう:y=2x² で x=3 のとき、y=(2×3)²=36
なぜそう書きたくなる?2 と x がくっついて書かれているので、まとめて2乗したくなる。
どう確かめる?2x² は 2×x²。2乗するのは x だけで、2乗したあとに a をかける。x=1 を入れると、2x² は 2、(2x)² は 4 でちがうよ。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 002/x・y の値 001/グラフから式へ 004/変域 001
増加量・変化の割合のまちがい
つまずきやすい段階:「求める」
気づくコツ:(y の増加量)÷(x の増加量)。どちらも「あと-まえ」の順でひき算しよう。
変化の割合を a としてしまう
こう書いてしまう:y=2x² で、x が 1 から 3 まで増えるときの変化の割合は 2
なぜそう書きたくなる?1次関数 y=ax+b では、変化の割合はいつも a だったので、y=ax² でも同じだと思ってしまう。
どう確かめる?両はしの y を計算して、(y の増加量)÷(x の増加量)を求めよう。(18-2)÷(3-1)=8 で、a の 2 とはちがうね。
この間違いが起きやすい問題:変化の割合 001/a とグラフの形・いろいろな関数 007
y の増加量を、そのまま変化の割合にしてしまう
こう書いてしまう:y=2x² で、x が 1 から 3 まで増えるとき、変化の割合は 18-2=16
なぜそう書きたくなる?「増えた分」を求めたところで、終わりにしてしまう。
どう確かめる?変化の割合は、y の増加量を x の増加量でわったもの。x は 2 増えているので、16÷2=8 だよ。
この間違いが起きやすい問題:変化の割合 001/a とグラフの形・いろいろな関数 007
増加量のひき算の順番を逆にしてしまう
こう書いてしまう:y=x² で、x が -3 から -1 まで増えるとき、変化の割合は (9-1)÷2=4
なぜそう書きたくなる?大きい数から小さい数をひく習慣で、「まえ-あと」にしてしまう。
どう確かめる?増加量は、x も y も「あと-まえ」。y は 9 から 1 へ減っているので、y の増加量は 1-9=-8、変化の割合は -4。グラフの左半分は右下がりなので、負の数になるはずだね。
この間違いが起きやすい問題:変化の割合 001/a とグラフの形・いろいろな関数 007
変域のまちがい
つまずきやすい段階:「使う」
気づくコツ:両はしの値だけでなく、途中でいちばん大きく・小さくなる所がないか、グラフで確かめよう。
x の変域に 0 をふくむのに、両はしだけで y の変域を決める
こう書いてしまう:y=x² で -2≦x≦3 のとき、4≦y≦9
なぜそう書きたくなる?1次関数では、x の変域の両はしの y で y の変域が決まったので、同じようにしてしまう。
どう確かめる?だいたいのグラフをかいて、x の変域の部分をなぞろう。放物線のいちばん下の原点が入っていれば、y の最小値は 0 だよ。
この間違いが起きやすい問題:変域 002/a とグラフの形・いろいろな関数 009
y の変域を、大きい方から書いてしまう
こう書いてしまう:y=x² で -3≦x≦-1 のとき、9≦y≦1
なぜそう書きたくなる?x の左はしの y を、そのまま左に書いてしまう。
どう確かめる?変域は「小さい方 ≦ y ≦ 大きい方」の順に書く。9≦y≦1 は「9 以上で 1 以下」で、ありえない範囲になっているね。
この間違いが起きやすい問題:変域 002/a とグラフの形・いろいろな関数 009
a が負の数のとき、最大値 0 を見落とす
こう書いてしまう:y=-(1/2)x² で -4≦x≦2 のとき、-8≦y≦-2
なぜそう書きたくなる?両はしの y だけを計算して、x=0 を通ることを考えていない。
どう確かめる?a<0 のグラフは下に開くので、頂点の原点がいちばん上。x の変域に 0 をふくむなら、y の最大値は 0 だよ。
この間違いが起きやすい問題:変域 002/a とグラフの形・いろいろな関数 009
グラフ・座標の読みちがい
つまずきやすい段階:「図」
気づくコツ:座標は (x, y) の順。まず横(x)、次にたて(y)を読むよ。目もり1つ分がいくつかも確かめよう。
グラフを折れ線や V の字にかいてしまう
こう書いてしまう:表の点を直線で結び、原点でとがった形にする
なぜそう書きたくなる?比例や1次関数のグラフのように、点を直線で結べばよいと思ってしまう。
どう確かめる?x=0.5 や x=1.5 の点をとってみよう。(0.5, 0.25) は、(0, 0) と (1, 1) を結んだ直線より下にある。点の間もなめらかにつながる曲線になるよ。
この間違いが起きやすい問題:x・y の値 009/グラフから式へ 010/変化の割合 005/放物線と直線 002
a の大きさと開き方を逆にしてしまう
こう書いてしまう:y=3x² のグラフは、y=(1/3)x² のグラフより開き方が大きい
なぜそう書きたくなる?a が大きいと、グラフも大きく広がるような気がしてしまう。
どう確かめる?x=1 のときの y をくらべよう。y=3x² では 3、y=(1/3)x² では 1/3。y が大きい方が上へのびて、細く(開き方が小さく)なるよ。
この間違いが起きやすい問題:x・y の値 009/グラフから式へ 010/変化の割合 005/放物線と直線 002
原点を代入して a を求めようとする
こう書いてしまう:グラフが原点を通るので、0=a×0² から a を求める
なぜそう書きたくなる?読みやすい点として、原点を選んでしまう。
どう確かめる?0=a×0² は、a がどんな数でも成り立つので、a は決まらない。原点ではない、座標が読みやすい点(格子点)を使おう。
この間違いが起きやすい問題:x・y の値 009/グラフから式へ 010/変化の割合 005/放物線と直線 002
単位・量の読みちがい
つまずきやすい段階:「図」
気づくコツ:分と時間、cm と m のように、単位がそろっているか確かめてから式にしよう。
単位をそろえずに a を使ってしまう
こう書いてしまう:2秒で 1.2 m 転がるボールで、y=0.3x² とおき、3秒では 2.7 cm と答える
なぜそう書きたくなる?a を求めたときの単位(m)と、答えの単位(cm)がちがうことに気づいていない。
どう確かめる?a を求めたときと同じ単位で答えよう。y=0.3x² の y は m なので、3秒では 2.7 m、つまり 270 cm だよ。
聞かれていることとのずれ
つまずきやすい段階:「確かめる」
気づくコツ:最後に問題文をもう一度読んで、聞かれている量(x か y か、何の量か)で答えよう。
場面の問題で、負の x も答えにしてしまう
こう書いてしまう:45 m 落ちるのは、3秒後と -3秒後
なぜそう書きたくなる?式の答えが、そのまま問題の答えになると思ってしまう。
どう確かめる?x は何の量かを読み直そう。時間や長さは負の数にならない。「x は時間なので x>0。よって x=3」のように、選んだ理由も書こう。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 014/x・y の値 006/変化の割合 007/y=ax² の場面 006
放物線と直線の交点で、x 座標だけを答える
こう書いてしまう:交点は x=-2、4
なぜそう書きたくなる?2次方程式を解いたところで、終わりにしてしまう。
どう確かめる?交点は「点」なので、座標 (x, y) で答える。求めた x を放物線と直線の両方の式に入れて、y が同じになるかも確かめよう。
この間違いが起きやすい問題:式を求める 014/x・y の値 006/変化の割合 007/y=ax² の場面 006