第1章 /全13章
0で終わり?
0
りんごが0個。もう、ない。
だったら、数もここで終わり?
- りんごが3個。1個食べると、2個。
- また1個食べると、1個。
- また1個食べると、0個。もう、ない。
- りんごの数は、ここで行き止まり。0個より少ないりんごは、ないね。
りんごの数なら、0で行き止まりだね。0個より少ないりんごは、見たことがないよ。でも……ほかの数でも、そうかな?
0℃は「気温がない」?
天気予報の気温を思い出してみよう。冬の朝は0℃になることがある。
0℃は、「気温がない」という意味ではないね。0℃は、水がこおりはじめる温度を基準にした目盛りだ。だから、0℃より寒い日もある。
- 朝の気温は3℃。そこから3℃下がると、0℃。
- 夜、さらに2℃下がった。気温は0℃で行き止まり……ではない。数直線は0の下にものびている。
- 0℃より2℃低い気温を、−2℃と書く。「マイナス2度」と読む。
予想0℃から、さらに2℃下がると?
発見「ない」と「0より下」は、同じではなかった。
「0より下」は、身の回りにある
- 気温0℃より寒い日。日本でいちばん低い気温の記録は、北海道・旭川の −41.0℃(1902年)。
- 高さ海面を0mとすると、海の中や、海面より低い土地は0mより下。
- 基準との差テストの平均点を基準にすると、平均より4点低い点数は「−4点」と表せる。
旭川の記録は、気象庁「歴代全国ランキング」による(最低気温。確認日 2026-09-25)。
どれも、0が「何もない」ではなく基準になっている。基準より上か下か、多いか少ないか。反対の向きがある量を表すために、0より小さい数が必要だった。
どう考えた?
「りんごが0個」の0と、「気温が0℃」の0。どこがちがうだろう?
説明の例を見る
りんごの0個は「何もない」こと。気温の0℃は「基準の目盛り」で、そこより下(寒い)もある。だから気温は、0より小さい数で表す必要がある。
数学ではどう考える?
0より大きい数を正の数、0より小さい数を負の数という。0は、正の数でも負の数でもない。
「0より2小さい数」を −2 と書き、「マイナス2」と読む。− を負の符号という。正の数には + をつけて +3 と書くこともある(+3 と 3 は同じ数)。+ を正の符号という。
基準を決めると、反対の性質をもつ量(高い・低い、多い・少ない、東・西 など)を、一方を正、もう一方を負で表せる。
この章で、できるようになったこと
- 0より小さい数が必要な場面を、1つ言える
- 「0個」と「0℃」のちがいを説明できる