大石浩之の数学ノート · 方程式
この記事の単元:1次方程式(③方程式)
廃棄率とは?食べる240gと買う重さの関係

Q. 廃棄率って何?食べる部分240gなら何g買えばいいの?
廃棄率は、通常取り除く部分の重さが、購入した食品全体の何%かを表す割合です。仮の廃棄率20%なら食べる部分は80%。買う重さをx gとすると0.8x=240より300gです。食べられるのに捨てる「食品ロス」の割合とは別で、実際は食材や下ごしらえで変わります。
レシピに「食べる部分を240g用意」と書いてある。皮や芯が付いたまま240g買えば足りるのかな。料理の買い物では、同じ「重さ」でも、下ごしらえの前と後で量が違います。ここを分けると、割合と1次方程式が、台所の疑問を解く道具になります。
私、大石浩之(磐田市/不動産業)は、数字を見たら「何をもとにした数字か」まで確かめたいと考えています。今回の20%は計算を学ぶための仮の廃棄率です。特定の野菜の実測値ではありません。240gも架空のレシピの条件として、順に考えよう。
1. 廃棄率とは、買った食品全体に対する割合
廃棄率は、通常の食習慣で取り除く部分の重さを、食品全体や購入した形の重さに対する割合で示したものです。文部科学省「廃棄率および可食部」の説明を、2026年9月27日に確認しました。皮や芯など、何を取り除くかは食品ごとに確かめます。
廃棄率の分母は「残った食べる部分」ではありません。購入した形の食品全体です。式にすると「取り除く部分の重さ÷購入した食品の重さ×100」で、%の値を求めます。袋やトレーなど、包装の重さを含めた計算でもありません。
可食部とは、その食品全体から廃棄部位を除いた部分です。文部科学省の同じ説明では、食品成分表の成分値は可食部100g当たりで示されています。意外かもしれませんが、皮や芯付きで買った100gが、そのまま成分表の100gになるとは限らないのです。
たとえば廃棄率20%なら、取り除く部分は全体の0.2倍です。残る割合は100%−20%=80%、つまり0.8倍。ここでは下ごしらえだけを考え、加熱による水分の増減は含めません。割合の読み方で止まったら、小学校の割合・百分率の復習に戻れます。
2. 線分図から0.8x=240を作る7つの段階
食べる部分240gを用意するために買う重さを、廃棄率20%という仮の条件で求めます。買う量の80%が240gになる関係です。図から始める7つの段階に沿って、何と何が等しいかを言葉にします。
図
買う食品全体を1本の線分で表し、その長さを100%とします。食べる部分は80%、取り除く部分は20%です。分かっている240gを80%側に書き、求めたい全体には「?g」と書きます。図にはまだ文字xを入れません。
おく
食べる部分240gを用意するために買う食品の重さを、x gとする。
問いが求めているのは買う重さです。240gはすでに分かっているので、食べる部分をxにする必要はありません。xが何の量かを先に決めると、答えの単位もgと決まります。
表す
単位をそろえる。 買う重さも食べる部分もgで表します。80%を小数の0.8に直すと、食べる部分の重さは0.8x gです。取り除く部分は0.2x g。割合にはgを付けず、割合を掛けた重さにgを付けます。
つなぐ
0.8x gと240gは、同じ「食べる部分の重さ」を2通りに表しているので、等号でつなぎます。 等号の理由は「B 2通り」です。買う重さと食べる重さを、直接同じにしているわけではありません。
0.8x=240
解く
0.8x÷0.8=240÷0.8
x=300
両辺を同じ0でない数0.8で割ると、等しい関係を保ったままxを取り出せます。今回は割り切れるので丸めません。答えを先に当てて探すのではなく、数量の関係から買う重さを求めました。
確かめる
元の方程式のxに300を代入します。左辺は0.8×300=240、右辺も240です。両辺が一致するので、300はこの方程式の解です。「たぶん300g」ではなく、式に戻して確認できました。
解けた
仮の条件では、買う重さは300gです。正の重さで、食べる部分240gより重いので、場面にも合います。取り除く部分は300×0.2=60g。240gと60gを合わせると300gに戻ります。実際に300gで足りるかは、食材と下ごしらえの条件次第です。
3. 240gに20%を足すと、なぜ足りない?
240gにその20%を足す計算では、廃棄率20%の食品から可食部240gを用意できません。足す20%の基準を、買う重さではなく、食べる部分240gに変えてしまうからです。計算の手順より、分母の取り違えに注目しよう。
240×1.2=288なので、「2割多め」の答えは288gです。ところが、288gからその20%を取り除くと、残るのは288×0.8=230.4g。必要な240gより9.6g少なくなります。20%増やす操作と20%減らす操作では、もとにする量が違います。
300gは240gより60g重く、240gを基準にすると25%増です。一方、取り除く60gを300gで割ると20%。同じ60gでも、比べる相手で割合が変わります。「20%を捨てるなら20%足す」と覚える代わりに、線分図の100%がどこかを確かめます。
この違いを式の部品から考えるなら、部品の3つ組も役立ちます。全体の重さに残る割合を掛けると、食べる部分になる。何を掛けた結果なのかまで言えれば、割り算の向きにも理由が付きます。
4. 廃棄率20%は、食品ロス20%という意味ではない
食品ロスは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことです。消費者庁の「2025年食品ロス削減月間」ページで、この定義と10月が食品ロス削減月間であることを確認しました。確認日は2026年9月27日です。参照したページの対象年は2025年です。
廃棄率は、購入した食品から通常取り除く部位の重さを考えるための数字です。食品ロスは「食べられたのに捨てたか」に注目します。食べられない部位を除くことと、食べられる料理を残すことを、同じ意味にはできません。廃棄率20%だけから、食品ロスが20%出たとは判断できないのです。
ただし「皮や芯なら全部食品ロスではない」と一括りにするのも行き過ぎです。食品や調理方法によって食べられる部分は変わります。今回の60gは仮の廃棄部位の重さで、その中身や食べられるかどうかを調べた数値ではありません。食品ロスの量を求めるには別の確認が要ります。
廃棄率を使う良さは、必要な可食部から買う量の見通しを立てられることです。ただ、レシピの「240g」が皮付きなのか、下ごしらえ後なのか不明なら、計算の出発点が決まりません。材料欄や作り方に「正味」「皮をむいてから」などの説明があるかを先に探します。
私はこう考えます。割合の数字だけで「もったいない」を判断しない。買う重さと食べる重さに戻して考える。 20%という表示を300gと240gに翻訳すると、用意する量が見えてきます。お米の単価を比べる記事と同じく、数字を暮らしの手順に戻すことに意味があります。
私は「捨てる部分を減らせばよい」とだけ言い切ることには迷います。食べられるか分からない部位まで、数字を小さくするために口にする必要はありません。食べられるものを使い切る工夫と、必要な下ごしらえを分けて考えたいのです。これは私の意見で、調理の実体験を紹介したものではありません。
5. 今日確かめるのは、レシピの240gがどの段階か
レシピを一つ選び、材料の重さが「購入時」「下ごしらえ後」「加熱後」のどれかを確かめよう。記載がなければ、240gだけから断定はできません。説明元に確認するか、重さの段階が明記されたレシピを使うと、計算の条件をそろえられます。
家庭で重さを比べるなら、容器の重さを差し引き、下ごしらえの前後を同じgで記録します。取り除いた部位も言葉で残すと、どんな条件の割合か分かります。1回測った割合を、同じ種類の食品すべてに当てはめることはできません。大きさや切り方が変わるからです。
メモには「買う全体=100%」「食べる部分=80%」と並べて書けます。240gの位置を先に決めれば、電卓に入れる計算も選びやすくなります。速く計算することより、重さと割合の対応を説明できることを目指そう。
この式は、廃棄率を一定とし、加熱による吸水や蒸発もないモデルです。店で300gちょうど買えることまでは保証しません。袋や個数で買うなら、余った分を何に使うかも考えます。文化祭の予算と個数を考える記事でも、式の答えを実際の買い方に戻して確かめています。
資料の数値や表示は更新される場合があります。実際の廃棄率は該当する食品の資料で確かめ、食べられる部位や調理上の安全性が分からなければ、販売元や食の専門家に確認します。今日持ち帰るのは「300g」という数字だけではありません。「何を100%にしたか」を、自分で説明する力です。
よくある疑問
レシピに240gとあれば、皮や芯も含むの?
240gという数字だけでは、皮や芯を含むかは決まりません。材料欄や作り方に、正味、皮付き、下ごしらえ後などの指定があるかを確認します。この記事の240gは、下ごしらえ後の可食部という仮の条件です。加熱後の重さには水分の増減も関係するので、そのまま同じ式に入れず、記載が不明なら説明元に確かめます。
廃棄率20%なら240gに20%足せばいい?
240gの20%を足すと288gですが、その80%は230.4gで、必要な240gに届きません。廃棄率の20%は購入した重さが基準です。食べる部分240gを80%として全体を求めるため、240÷0.8=300gとします。20%増やす計算と減らす計算では基準になる重さが変わることに注意します。
廃棄率と食品ロス率は同じもの?
同じではありません。廃棄率は、通常取り除く部位が購入した食品全体に占める重さの割合です。食品ロスは、本来食べられるのに捨てられる食品を指します。取り除いた部位の重さだけで食品ロス量は決まりません。食べられるかどうかは食品や調理方法によって異なるので、皮や芯という名前だけで一括りにしないようにします。
参考にした一次資料
- 文部科学省|廃棄率および可食部
公表日記載なし。2026年9月27日確認。廃棄率の分母は食品全体・購入形態の重量、可食部の定義、成分値は可食部100g当たりと確認。20%は本記事の仮定。
- 消費者庁|2025年食品ロス削減月間
対象年2025年。2026年9月27日確認。10月が食品ロス削減月間であることと、食品ロスは本来食べられるのに捨てられる食品という定義を確認。2026年の行事情報としては使用していない。
資料確認日:2026-09-27。例題の金額・人数・場面は学習用の設定です。実際の価格や学校の決まりは、それぞれの条件を確認してください。