大石浩之の数学ノート · 方程式
この記事の単元:1次方程式(③方程式)
備蓄水の必要量を計算、家族の7日分は21nリットル

Q. 家族の7日分の備蓄水は、何リットル必要?
1人1日3リットルを目安に7日分を考えると、n人分は21nリットルです。4人なら84リットル。在庫が30リットルの仮の例では、不足は54リットル、2リットルのボトルなら27本です。飲用に備えられる在庫を数え、保存条件と置き場所を家族と確認します。
1. 水の目安は、1人1日3リットルから
家族の7日分の水は、人数と日数を掛けると計算できます。ただし、最初にそろえるのは計算方法より「何の水を数えるか」です。棚にボトルが並んでいても、その本数だけでは何人の何日分かは分かりません。容量の違うボトルもあるからです。
消防庁の研修資料は、28ページ「備蓄の基本」で、食べ物と飲料水はなるべく1週間分、飲料水は1人1日3リットルと示しています。30ページには、家族の人数を書き、掛け算で必要量を算出して、自宅の備蓄と比べる手順があります。2026年10月9日に確認しました。
この記事では、この目安を使って7日分を計算します。3リットルは備蓄量を考えるための目安です。全員に毎日同じ量を飲むよう指示する数字ではありません。資料でも生活用水は別に挙げられています。風呂やトイレなど、家で使う水のすべてが今回の計算に入るわけではありません。
国連防災機関(UNDRR)は、2026年10月13日の国際防災デーのテーマを「Resilience Starts at Home」としています。家を起点に災害への強さを考えるテーマです。2026年10月9日に公式ページで確認しました。水の在庫を家族で調べることも、住まいの備えを考える入口にできます。
ここからの4人家族、在庫30リットルという数字は、説明用に置いた仮の例です。特定の家庭の実測値ではありません。必要量を先に求め、次に在庫との差を調べます。買い物へ進む前に、この2つを分けてメモしよう。
2. 図から、n人の7日分を21nと表す
1人の7日分は、3リットルを7つ集めた21リットルです。「1日分」が7個並ぶ様子を図にすると、掛け算の意味が見えます。まず1人分を作り、それを家族の人数分集めます。
家族の人数をn人とします。1人の7日分が21リットルなので、n人の7日分は21×nリットルです。文字を使う掛け算は、×を省いて21nリットルと書きます。21とnを足す21+nではありません。
nは、何人分を用意するかを表す数です。この場面では1、2、3…という正の整数を入れます。21nは、人数が決まる前でも使える必要量の表現です。人数が分からないまま、21nだけを一つの数に計算し終える必要はありません。
式の意味を確かめるために、nに数を入れます。2人なら21×2=42リットル、4人なら21×4=84リットルです。4人の1日分を先に出しても、3×4=12リットル、7日分は12×7=84リットルになります。同じ「4人の7日分」を数えているので、結果が等しくなります。
数字の21だけでなく、何のまとまりかを言葉にするのが手掛かりです。部品の3つ組では、「1あたり×いくつ分=全体」を扱います。今回は「1人の7日分21リットル×n人分=家族の7日分」です。小学算数の単位量あたりの考え方が、そのまま文字につながっています。
7日を3日に変えるなら、1人分から作り直します。3×3=9なので、3日分は9nリットルです。21nの21は、どんな備蓄にも使う決まりではなく、「1日3リットル、7日分」という条件をまとめた数です。
3. 在庫30リットルなら、不足分を方程式にする
4人の7日分84リットルに対して在庫が30リットルなら、求めたいのは追加する水の量です。ここでは、飲料水として備えられる未開封の2リットルボトルが15本ある、という仮の条件にします。ほかの在庫は数えません。
図
必要な84リットルを1本の線分にし、在庫30リットルと、まだ足りない「?」リットルに分けます。図の長さは量の比に合わせています。必要量の線分の中に、今ある量と追加する量が収まる関係を見よう。
おく
7日分の目安まで追加する水の量をxリットルとします。xは人数でもボトルの本数でもありません。今知りたい「不足する水の量」に名前を付けました。
表す
単位をそろえる。 在庫の本数をリットルに直し、2×15=30リットルとします。必要量もxもリットルなので、同じ単位で比べられます。補充した後の水の量は、在庫に追加量を足した30+xリットルです。
つなぐ
必要な84リットルにちょうどそろえる条件なので、30+x=84とつなぎます。等号の左は補充後の水の量、右は4人の7日分です。「在庫と追加量の合計を必要量に等しくする」が、=にした理由です。
解く
30+x=84の両辺から30を引きます。同じ量を両側から引くので、等しい関係は保たれます。x=84−30、したがってx=54です。引き算は、必要な全体から、すでにある部分を取り除いているのです。
確かめる
元の式のxに54を代入すると、左辺は30+54=84、右辺も84です。左辺と右辺が一致しました。引き算の答えを見るだけでなく、元の合計へ戻すと、何を確かめたかがはっきりします。
解けた
不足は54リットルです。正の量で、今回の「追加する量」という問いに合います。2リットルボトルだけで補うなら54÷2=27本。27本を足すと計42本になり、2×42=84リットルと本数からも確かめられます。
流れを見直すなら、1次方程式の7つの段階へ戻れます。お金の合計をつなぐ文化祭の予算の記事も、同じ理由で等号を作ります。式の数字が変わっても、部分と全体の関係を探すところは共通です。
4. 不足量と、買う本数を区別する
水の不足量が分かっても、買う本数が整数になるとは限りません。仮に必要量84リットル、在庫31リットルなら、不足は53リットルです。2リットルボトルで考えると53÷2=26.5本となります。
未開封のボトルを丸ごと買う条件では、26.5本という買い方はできません。26本では52リットルで1リットル不足します。27本なら54リットルで、目安より1リットル多くなります。量が足りる整数へ切り上げるのは、この買い方の条件があるためです。
逆に4人分の在庫が90リットルなら、目安84リットルとの差は6リットルです。追加購入は0リットルでよく、「不足がマイナスだから水を捨てる」とは考えません。計算結果を現実の行動に戻し、何を求めた式かを確かめる場面です。
500ミリリットルのボトルも数えるなら、0.5リットルに直して足します。本数が同じでも、容量が違えば水の量は違います。単位量あたりの大きさの復習で、1本あたりの量と本数を分けて確認できます。
21nは、家の安全を保証する式ではありません。 日数、人数、1日あたりの量をそろえたモデルです。保存状態、家族ごとの事情、置き場所や運べる量は式の外にあります。期限表示や保存方法を確認できない水を、使える備蓄として機械的に足すこともできません。
5. 今日の確認は、在庫と置き場所まで
家族と水を確認するときは、人数、7日分の目安、容量別の本数、在庫の合計、不足量を紙に並べます。その横に、表示された期限と保存方法、置く場所を書きます。重い箱を中学生が一人で移動させず、大人と一緒に見える範囲から数えよう。
意外に感じるのは、1日3リットルという数字が、4人の7日分になると2リットルボトル42本になることです。「何本かある」という見た目と、何日分あるかは別です。買った時の記憶で決めず、今ある容量と本数に戻れば、家族で同じ数字を見て話せます。
私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。私は、備蓄を「大切だから」で終わらせたくありません。今ある量、足りない量、置く場所まで決めて、初めて家の段取りになります。 21nという文字式の良さは、誰かの答えを借りるだけでなく、自宅の人数に合わせて考え直せる点にあると思います。
一方で、54リットル分を一度に買うか、何回に分けるかは私も数字だけでは決められません。収納と持ち運び、家計の都合があるからです。足りないと分かった家族を責めても、水は増えません。不足量を共有した上で、誰がいつ補充し、どこに置くかを相談する。その順で進めたいと考えます。
在庫から使用日数を求める食品を使い切る計算では、問いの向きが逆になります。今回は「7日分に必要な量」、食品の記事は「今ある量を使う日数」です。何を知りたいかで文字の役割を選び直すことも、数学を暮らしに使う練習です。
資料や商品の案内は更新される場合があります。個別の保存可否はメーカーへ、健康上の水分管理は医療の専門家へ確認してください。今日、家族の人数をnに入れ、在庫との差まで書ければ、備えを相談する材料が一つできます。
よくある疑問
どうして21+nではなく21nになるの?
21リットルは1人の7日分です。そのまとまりがn人分あるので、21×nを21nと書きます。21+nでは、水の量に人数の数を足してしまい、必要量を表せません。4人なら21×4=84リットルです。何の1まとまりを何個集めるかを図に戻すと、文字を使う掛け算の意味を確かめられます。
在庫が21nリットル以上あれば、追加は不要?
今回の目安に対する追加量は0リットルです。例えば4人で在庫90リットルなら、目安84リットルを6リットル上回ります。ただし、期限表示や保存方法を確認し、飲料水として備えられる量で数えることが前提です。生活用水や家族ごとの事情は別に考えます。余った計算になっても、捨てる指示ではありません。
2リットルボトルの本数が小数ならどうする?
未開封のボトルを丸ごと買って不足分を補うなら、足りる整数へ切り上げます。不足53リットルなら53÷2=26.5本。26本では52リットルで1リットル不足し、27本なら54リットルで足ります。小数を見て機械的に丸めず、量が足りるかと、置き場所や持ち運びの条件を確認します。
参考にした一次資料
- 国連防災機関(UNDRR)|International Day for Disaster Risk Reduction 2026
2026年10月9日確認。冒頭とTheme for 2026で2026年10月13日とテーマResilience Starts at Homeを確認。ページ公表日の明記は確認できず。
- 消防庁|防災研修資料「備蓄の基本」「備蓄状況を確認しましょう」
2026年10月9日確認。PDF28ページでなるべく1週間分、飲料水は1人1日3リットル、生活用水は別項目であることを確認。30ページで家族の人数と掛け算による必要量の算出を確認。公表日は断定しない。
資料確認日:2026-10-09。例題の金額・人数・場面は学習用の設定です。実際の価格や学校の決まりは、それぞれの条件を確認してください。