大石浩之の数学ノート · 方程式

この記事の単元:連立方程式(③方程式)

郵便料金の連立方程式、10通の内訳を求める

· 8分で読める · 中学生向け

秋の机に封筒とはがき、計算機、鉛筆と空欄の数量表を描いた生成イラスト。手紙とはがきの内訳を郵便料金と通数から考える場面で、図中の郵便物の枚数は教材の答えを示していない。
記事内容をもとに生成したイメージ。郵便物の枚数や切手の図柄を正確に再現したものではありません。

Q. 手紙とはがきが合計10通、料金1,000円なら内訳は?

国内の定形郵便物110円と通常はがき85円を使う教材例では、手紙6通・はがき4通です。手紙x通、はがきy通とおき、通数の式x+y=10、料金の式110x+85y=1000を連立します。解を両方の式に代入して確かめます。実際の発送記録ではなく、追加料金や割引がない設定です。

手紙とはがきを合わせて10通送り、郵便料金はちょうど1,000円。手紙とはがきは、それぞれ何通でしょう。10通という数だけでは内訳は決まりません。料金という別の条件を重ねると、同じ10通の中から一つの組を選べます。

この記事は中学2年の連立方程式を使う教材例です。実際の発送記録ではありません。国内郵便の公表料金を使い、通数と合計金額は学習用に設定しました。まず答えを隠して、手紙5通とはがき5通なら料金はいくらか、予想してみてください。

1. 郵便の事実と「10通・1,000円」の教材例

日本郵便の「国際文通週間にちなむ郵便切手」は、2026年10月6日発行です。2026年10月15日に公式の商品欄を確認しました。切手をきっかけに郵便へ目を向け、ここでは国内へ送る手紙とはがきの料金から内訳を考えます。

日本郵便の「国内の料金表(手紙・はがき)」によると、定形郵便物は50g以内で110円、通常はがきは85円です。確認日は2026年10月15日です。国際文通週間の切手の商品価格を、この国内郵便の料金として使うわけではありません。海外への料金も今回の計算には含めません。

教材の「手紙」は、定形郵便物の条件を満たすものに限ります。手紙とはがき以外は送らず、速達や書留などの追加料金、割引もない設定です。封筒・便箋・印刷にかかるお金は含めません。求めるのは必要な郵便料金の内訳で、切手を買った金額の内訳ではありません。

条件は「合計10通」「郵便料金がちょうど1,000円」の二つです。「予算が1,000円以内」とも違います。以内なら使い切らなくてもよく、答えの候補が増えます。問題文の「ちょうど」は、後で等号を書く理由になる言葉です。

連立方程式の入口は、連立方程式の単元でも学べます。ここでいう解は、手紙の通数とはがきの通数の組です。一方だけ分かれば終わり、という問いではありません。

2. 図・おく・表す・つなぐ:表から2本の式へ

郵便の内訳は、種類ごとに「1通の料金」「通数」「料金の小計」を並べると整理できます。通数の合計と料金の合計は単位が違うので、表でも別の欄に置きます。足すものを混ぜないための図として数量表を使います。

図:種類ごとに同じ欄をそろえる

国内郵便の教材例の数量表。手紙は1通110円、通数x通、小計110x円。通常はがきは1通85円、通数y通、小計85y円。通数の合計10通と料金の合計1000円は別の列にあり、xとyはまだ分からない。
縦に足す欄は二つ。通数は通どうし、料金は円どうしを足します。

おく:問いが聞く二つの量を決める

手紙の通数をx通、はがきの通数をy通とします。xとyは0以上の整数です。合計10通なので、どちらも10以下です。文字を料金に置かないのは、求めたい量が通数だからです。何を表す文字なのかを、式より先に書きます。

表す:1通の料金に通数を掛ける

手紙の料金は110x円、はがきの料金は85y円です。110は1通あたりの円、xは通数なので、掛けた結果は円になります。110+xでは、料金と通数を足してしまいます。表の横方向で「1通の料金×通数=小計」と読めるか確かめよう。

つなぐ:等しい量を二つの等号で結ぶ

手紙とはがきの通数を足した値が、合計10通に等しいので、x+y=10……①。二種類の郵便料金を足した値が、合計1,000円に等しいので、110x+85y=1000……②。①の両辺は通数、②の両辺は料金を表します。式の中では単位を書かなくても、何の量かは残ります。

①だけなら、手紙5通とはがき5通も、手紙6通とはがき4通も候補です。しかし5通ずつの料金は975円で、②を満たしません。二つの式は同じ条件の書き直しではなく、別の条件です。連立するとは、両方を同時に満たす組を探すことです。

①の候補は、手紙0通・はがき10通から、手紙10通・はがき0通まで11組あります。手紙を1通増やすたび、はがきを1通減らせば、合計10通は保てます。②は、その候補の料金を調べる役割を持ちます。

3. 解く・確かめる・解けた:両方の条件に戻る

郵便料金の連立方程式は、通数の式を85倍して料金の式から引くと、手紙の通数だけの式に戻せます。加減法は文字を都合よく消す操作ではなく、等しい量どうしを引いても等しさが保たれることを使う解法です。

解く:加減法で一つの文字へ

①の両辺を85倍すると、85x+85y=850……③です。①と③は同じ通数の条件を表します。②から③を辺どうし引くと、(110x+85y)−(85x+85y)=1000−850。85yどうしが相殺され、25x=150になります。

両辺を0ではない25で割って、x=6。①にx=6を代入すると、6+y=10なので、両辺から6を引いてy=4です。途中で二つの文字が一つになったため、中学1年で学んだ1次方程式の解き方が使えました。

③の85xは実際の手紙料金ではありません。①を85倍してできた項です。手紙の実際の料金は、最後まで110x円。途中の変形で作った式と、もとの料金表を区別すると、なぜ引けるのかを説明できます。解法を比べるなら連立方程式の考え方へ戻れます。

確かめる:もとの二つの式に代入する

通数は①で6+4=10。料金は②で110×6+85×4=660+340=1000。右辺とそれぞれ一致します。途中の25x=150だけの検算では、yの取り違えに気づけない場合があります。もとの①と②へ戻すのが検算です。

解けた:答えを郵便の場面へ戻す

答えは手紙6通、はがき4通です。どちらも0以上の整数で、合計10通の範囲に収まります。料金も1,000円になるため、教材の条件を満たします。「x=6、y=4」だけで終えず、文字に対応する種類と単位を添えて答えます。

4. 25円の差で読むと、式の意味が見える

手紙110円とはがき85円の差は25円です。10通すべてをはがきと考えた850円に、手紙へ替えた通数分の25円を足すと、合計の郵便料金になります。加減法で残った25xには、この料金差の意味があります。

10通すべてをはがきとした基本の料金85円かける10通イコール850円と、手紙へ替えたx通に1通25円を足す追加料金25x円を分けた図。教材の合計1000円との差150円を25円で割ると、手紙6通になる。上段の1通料金は85円と25円の長さを比例させている。
上段は1通分を同じ縮尺で比較。下段の箱は計算の順序を示す模式図で、面積は料金に比例しません。

この見方なら、850+25x=1000という1次方程式でも解けます。はがきの通数を10−x通と表した場合は、110x+85(10−x)=1000です。展開すると同じ式になります。二つの文字を使う方法と、一つにする方法は、通数の条件をどこで使うかが違います。

私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。私はこう考える。1,000円という総額で止まらず、「1通替えると25円増える」まで分けたい。総額だけでは見えなかった判断の材料が、その25円にあるからです。式を速く解くことより、何を一つ替えた結果なのかを説明できることに、数学を使う面白さを感じます。

私は最初にどちらの解法を示すか迷います。料金差から始めると意味をつかみやすい一方、二つの条件の役割が隠れることもある。今回は先に数量表と2式を置きました。良い点は、通数と料金を別々に点検できることです。ただ、式を立てる前の料金確認は省けません。

現実の手紙が定形の大きさや重さに収まらなければ、110円を使うモデルは合いません。定形郵便物は長さ14〜23.5cm、幅9〜12cm、厚さ1cmまでの長方形で、重さ50gまでです。料金表の条件を確かめ、追加サービスがあれば料金を組み直します。国際郵便にも、この国内料金の式をそのまま当てはめません。

二種類の内訳を料金差で読む考え方は、磐田市香りの博物館の4人分の体験料金の記事にもつながります。値段が違っても、「全員が同じ種類だった分」と「種類を替えた分」を分ける見方は共通です。

5. 今日試すなら、合計を975円に替える

郵便料金の教材例で合計10通を保ち、合計金額だけを975円に替えると、条件を二つの式にする練習ができます。表の通数欄と料金欄を使い、等号の理由を一文ずつ書いてから、内訳を予想してください。

975円の場合の答えと確認を開く

x+y=10、110x+85y=975。①を85倍した式を引くと25x=125なので、x=5、y=5。通数は5+5=10、料金は550+425=975で両方に一致します。手紙5通とはがき5通です。

次に合計金額を990円にすると、25x=140、x=5.6になります。5.6通を6通へ丸めればよいのでしょうか。手紙6通とはがき4通の料金は1,000円で、990円とは一致しません。この設定には、0以上の整数の通数で条件を満たす組がありません。

10通の料金は850円から1,100円までですが、範囲内の金額なら何でも作れるわけではありません。手紙を1通増やすごとに25円ずつ増えるためです。解が出ても現実の答えにならない場合を見抜くことも、数学で考える力です。

紙に数量表を一つ描き、「通数を足す式」と「料金を足す式」を別々に書く。それが今日できる確認です。別の場面で練習するなら個数と代金の問題、解法を選び直すなら連立方程式の問題一覧を使えます。郵便料金は変更される場合があるため、実際の発送時は日本郵便の最新案内や窓口で条件を確認してください。

よくある疑問

郵便料金の連立方程式で、なぜ2本の式を立てますか?

合計10通という条件だけなら、手紙とはがきの内訳は11組あります。手紙110円、はがき85円で合計1,000円という料金の条件も使うと、両方に合う手紙6通・はがき4通を選べます。通数の式と料金の式は違う量の条件です。式が2本あれば必ず決まるわけではなく、別の条件を同時に使うことが必要です。

手紙の通数だけをxにして、1次方程式で解いてもよいですか?

合計10通なので、手紙をx通とすれば、はがきは10−x通です。110x+85(10−x)=1000という1次方程式でも同じ内訳が求められます。連立方程式では通数の条件を独立した式に置き、1次方程式では10−xの中に使っています。どちらでも通数と料金の両条件を確かめます。

手紙の通数が5.6と出たら、6通に丸めますか?

通数は0以上の整数なので、5.6通はこの郵便の設定では答えになりません。合計10通で料金990円とすると、計算上は手紙5.6通になりますが、6通へ丸めたときの料金は1,000円です。条件が変わってしまうため丸めず、整数の通数では条件を満たす組がないと判断し、料金や設定を見直します。

参考にした一次資料

資料確認日:2026-10-15。例題の金額・人数・場面は学習用の設定です。実際の価格や学校の決まりは、それぞれの条件を確認してください。